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あくまで毒々モンスター※1 [【MH3】怪物狩猟人・備忘録]

■前回までのあらすじ
 見渡す限りの白銀の氷塊と岩石。
不変の極寒が支配する静寂の世界、凍土。
 新米ハンター、キースは初めての凍土での依頼に「血石」納品のクエストを選んだ。
採掘だけに集中していけば、バギィなどの雑魚モンスターを躱して楽に達成できると思ったからだ。
 採掘は順調だった。
暗闇の洞窟では設置された篝火にたいまつで火をつけ、光を確保した。
襲い来るバギィもマメにたいまつで追い払い、しばらくはこのクエストで日銭を稼ごうと考えていた時であった。
ヤツが現れた。
 「それ」は名状しがたき姿であった。
軟体質のブヨブヨした表皮を持ち、退化した翼腕と、擂り粉木のような巨大な口を持つ目のない頭。
洞窟内での「それ」は目らしき部位と尻尾と胸部が毒々しく不気味に輝いていた。
 篝火の反射に垣間見える「それ」の姿に、キースは戦慄した。
這いずるように洞窟内を自由に動き回る「それ」に怖れをなし、キースは情けなくも敗走した。
勝てない。
今の装備とオレでは、ヤツに勝てない。
それはハンターとしての本能であったのか。
 なんとか「血石」は規定数採掘でき、クエストは達成できたもの、ヤツの存在が気になった。
ハンターノートにヤツの姿を書き留め、ギルドで確認したところ名前は判明した。
「ギギネブラ」
それがヤツに付けられた名前だった。

     ※       ※       ※
 いやー、最初の遭遇はチョー怖かったです。
なんの情報もないところに、突然見た事も聞いた事もないモンスターが現れて襲いかかってくるのですから。鳥肌が立ちました。
大型モンスターに発見された音楽になった時は、ドスバギィかと思って大油断。
見事カプコンの演出にヤラれた形となって大いにビビリました。
「フルフルちゃん?!」※2
 と、最初は思ったんですが、あんな可愛い(?)ものではなかったです。
平べったくてイモリに似たカラーリング。
蛭(ひる)を思わせる姿が生理的悪寒を喚起するのか。
 でも、闇だと目が光ってカッコいい。
車でいう、最近流行りのL型の目。
スカイラインみたいな感じですね。
 卵をそこら中に産みつけて増殖するのもかなりの恐怖。
 可愛いギィギがあんな巨大なバケモンになるなんて。
大量発生したら人類、終わりじゃないですか。
007.jpg


 そんなわけでギギネブラ退治。
インゴットシリーズに毒無効をつけて臨む村★4クエスト。
武器はハンマーの「ウォーメイス」を選択。
 まだ切断系と打撃系のどっちが有効なのか分からないのもあって、攻撃力が安定しているハンマーをチョイス。最大溜め攻撃を当て続ければなんとなるに違いない!
速攻で捩り殺してやんよー!と意気込んで現地に赴いたものの、採掘の誘惑に勝てずにピッケルで掘れるだけ掘り出す駄目ハンターのキース。
何度か交戦するものの、隙を見て採掘。
 わーい、アイシスメタルもっと出てー!
などとやっているうちに時間が迫っている事に気付く。
やべえ!
 必死に攻撃を当てるが、初戦なのでギギネブラの体力がどんなものか見当もつかない。
なんてこったい。
焦れば焦るほど、攻撃のタイミングを誤ってギギネブラのボディプレスなどで潰される。
残り10分切った。やべー!
 天井に張り付く時間もあるので、攻撃機会は意外と少ない。
側面の壁に取り付いたり天井からのダイビングなど、トリッキーな動きばかりで翻弄される。
そうするうちに残り時間5分を切る。
やべーやべー!
 きっともう弱ってる。
捕獲だ!
捕獲で一気に終わらせてもらうっ!
時計が赤く点滅して気分はウルトラマン※3。
は、はやく怪獣を倒して村に帰らないと死んじゃう〜!
そんな気分で罠に誘うが、スルーして隣の洞窟に移動するギギネブラ。
「ちょっ(涙目)」
 時計はどんどん激しく赤く点滅。
も、もう時間ない〜〜〜!!
だめよだめっ。
諦めたらそこでクエスト失敗ですよ!※4
 気を取り直して移動し、冷静に攻撃を当てにいく。
しかし。
大ダメージを食らっては回復の繰り返し。
こっちの攻撃が効いているのかよくわからない。
当ててはいるのだが、なかなか倒れない。
 時計はバックンバックン点滅。
これは残り時間が1分を切った証。
もう気にするの止めたぜ!
出来る限りの攻撃を続けるッ!
 その覚悟がよかったのか。
体感時間としては1分よりずっと長かったような感じでした。
おそらくは残り数秒でメインターゲット討伐完了のメッセージ。
いやー、危なかった。
強いね、ギギネブラ。
というより、クエストの時間の大半を採掘に裂いてしまったのが原因ではありますが。
そんなキースの初ギギネブラ討伐でした。
毒と粘液まみれ。
次のコミケ※5で出すモンハンのHな本はこれで決まり!と考える変態紳士※6、多数であろうことかな。

今日の教訓『依頼の内容を最優先に!』


■次回予告
 真っ白い地平の向こうから、アイツの影がオレを呼ぶ。
小振りな武器だけで何が出来ると、嗤うアイツを睨みつけ。※7
 白塵の大地に舞い降りる、氷の牙。
鋼鉄の武器に、熱くたぎる血潮を、燃える魂を懸けて。
討つ! アイツを討つ!
アイツの名前は、氷牙竜ベリオロス!


— — — — — — — — — — — — —

※1:あくまで毒々モンスター……B級ホラー映画邦題『悪魔の毒々モンスター』のパロディ。

※2:フルフル……今までのモンスターハンターシリーズにいつも出ていた、洞窟や寒い地域に生息する目のないブヨブヨした飛竜。ずんぐりした体に小振りな翼を持つ。頭部が特徴的で、伸縮自在。よく男性器に見立てられる。体内に発電器官を有し、強烈な電撃を武器とする。

※3:ウルトラマン……円谷プロが1960年代に創作し、世に送り出した特殊撮影ヒーロー番組の宇宙人。ブランクはあるものの、現在も映画やケーブル配信など、様々なメディア展開をする人気シリーズ。初代よりウルトラマンは地球上では3分間程度しか活動できず、限られた時間で怪獣を倒す必要がある設定。3分が迫ると胸のカラータイマーが青から赤い点滅になりピンチが演出され、銀色(消灯?)になると最悪の場合、死んでしまう。その緊張感とここぞという時の大活躍が番組人気の秘密か。

※4:諦めたらそこでクエスト失敗ですよ!……漫画『スラムダンク』に登場する安西監督の名言「諦めたらそこで試合終了ですよ」のパロディ。単行本は持っていませんが、ジャンプをリアルタイムで読んでいました。

※5:コミケ……年2回、夏と冬に臨海副都心・有明の東京ビッグサイトで行われている漫画同人誌即売会。2〜3日構成で、全国から買いに集まる人数は延べ56万人という、日本最大のイベント。何十億というお金が動くらしいですが、ほんの一握りの人以外はみんな収支はマイナスなのが実態です。同好の志士と共に好きな本を作る。それが江戸時代より連綿と紡がれる同人誌の本質であり魂なのであります。低俗がどうしたっ。俺たちゃ、本当に好きなモン作るんでぃ!という気概でひとつ、君も私と本を作りませんか?

※6:変態紳士……最近、各方面でこの言い方が流行ってる感じです。

※7:真っ白い地平の向こうから〜……アニメ「オーバーマン キングゲイナー」のオープニング曲の歌詞のパロディ。カプコンのキャラクターデザイナーだった「あきまん」が関わっている関係で入れてみました。気合いの宿った名曲。
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